京都大学医学部医学科合格体験記(独学で京大医学部に合格した勉強法)

京都大学医学部医学科合格体験記 西大和学園高校卒 (京大紅萌会スタッフの合格体験記)

京大紅萌会からのコメント
この合格体験記を書いてくれた沢村君は塾や予備校に一切行かず、独学で京大医学部医学科に合格しました。
中学時代は西大和学園でも下位に属していましたが、勉強法を確立してからは一気に成績を伸ばし、夏の京大実戦模試では西大和学園で1位をとっています。
京大合格後は京大紅萌会の講師として西大和学園の後輩や京大医学部志望者の指導をしてくれました。現役でしかも独学で京大医学部に合格するその勉強法は必見です。この合格体験記からその勉強法を垣間見ることができれば、皆さんの京大合格に役立つでつことでしょう。
京大入試を知る

京大紅萌会では紅萌会から京大に合格した生徒や、講師の先生に京大合格時の再現答案を作ってもらっています。

その再現答案と得点開示における実際の得点から、京大の採点基準や採点方法を探り出しています。

京大実戦模試や京大オープン模試などの冠模試と京大入試本番では採点方法が違います。

京大入試本番でしっかりと得点できるよう、京大の採点方法を意識しながら勉強していきましょう。

目次

(京大合格勉強法)はじめに「最も重要なこと、それは・・・・・」

まず、僕がどんな学生だったかを記したいと思います。僕は西大和学園(奈良県の私立中高一貫校です)に中学、高校の6年間在学していました。家が神戸で少し遠かったので、西大和学園の敷地内にある青雲寮に6年間入っていました。なので、中高6年間は塾や予備校に全く行っていません。学校の授業と自習だけで京大医学部現役合格を勝ち取りました。しかし、中学生の時は不真面目そのものでした。授業時間=睡眠時間で、宿題は全くせず、夜は(寮のルールを破って)ゲームに没頭しているという、京大の、それも医学部に現役で入るとは思えない生活をしていました。こんな生活で成績が良いわけがなく、中2の定期考査で236人中202番を取ったことを覚えています。それでも中3から少しずつ頑張って、 高3の時は校内1位も何度かとりました。

今振り返ってみると、僕が合格した理由は「 要領のいい勉強法」にあるのだと思います。以下、教科ごとに勉強法を記していきたいと思いますが、その前に、どんな大学、学部を目指すにしても重要なことを一つ挙げます。

それは、

一度やった問題を記憶が風化する前に何度も何度も復習すること

これに尽きます。

【数学の勉強法】(センター試験・京大医学部・京大理系数学)数学のお勧め参考書と京大の傾向 「京大が好む平面幾何にそれが顕著に現れています」

数学の勉強法   数学の得点(センター試験 188/200、京大2次試験120/200)
西大和学園を含む多くの中高一貫校では中3から、高校範囲の数学ⅠAがはじまります。僕は中学時代さぼっていたので、高2の夏休みに、学校の先生やインターネットがオススメと言っていた参考書を使ったにもかかわらず、最後の最後まで数学ⅠA(特に場合の数と確率)が苦手でした。ちなみにその参考書は、『細野真宏の確率が本当によくわかる本―数I・A (1週間集中講義シリーズ)』といいます。
かなり厚く、量が多い参考書ですが、基本問題から東大、京大の問題まで丁寧に解説をしてくれているので、良い参考書だと思います。では、そのよい参考書を使ったにもかかわらず数学ⅠAが伸びず、センターで88/100しか取れなかった理由は何なのか。
その答は、「1度問題を解いただけなのにできた気になっていたから」です。受験数学で大切なことは、多くの問題をすることではなく、問題の本質を深く理解することです。
そのためには、同じ問題を何度も何度も解く必要があります。
高2の秋からは『やさしい理系数学』という問題集を3~4周やりました。この問題集は、全くやさしくありません。難しいです。数学ⅠAからⅢCまですべての範囲が網羅されており、東大や旧帝大の過去問もたくさん出ています。この問題集の魅力は、豊富な別解にあります。別解を習得することで、様々な角度から問題を考察することができるようになります。
これこそが、京大数学において大切なのです。京大が好む平面幾何にそれが顕著に現れています。平面幾何の解法には、大きく分けて初等幾何、ベクトル、座標、三角関数等があり、最終的に整数問題や関数に帰着するものもあります。京大数学では、すべての分野がまんべんなくできることだけでなく、それらを必要な時に組み合わせることも求められているのです。
高3の5月からは『京大の理系数学25カ年』を実際の試験形式、つまり、6問150分でB5の白紙のノートに解いていました。その際、6問とも異なる単元の問題を用い、易問と難問をおりまぜ、「捨てる問題を選ぶ」練習もしていました。本番で6完を狙う人はこんな練習しなくていいでしょうが、4完を目標にしていた僕は、2問は捨て、残りの4問で論理の矛盾なく議論を進め、最後の数値まで計算ミスをしないように心がけていました。
高3の2月には進研ゼミの『京大理系予想問題』を3回分解くことで、上記の戦略をより強固にしていました。大学は採点基準を発表しませんので、1問の中でどのような配点がなされているのかは推測するしかないのですが、今の京大入試では「最後の答えが正しいか」が最重要視されています。
問題を最初から最後まで、計算も含めて自分の手で書いてみることが数学の王道だと思います。方針がわかったからといって計算をおろそかにしないでください。京大では、完答しているか否かで大きく得点が変わります。つまり、数学の点数は最終的に計算力で決まるのです。
センターの数学について。2次試験の対策をしっかりやっていれば大丈夫だと思います。計算ミスとマークミスをゼロにすることが重要です。また、センターの問題形式には慣れすぎないようにしてください。難易度や形式が変わった時に必要以上に焦ってしまいます。
いろいろと書きましたが、まとめると、
  1. 同じ問題集を何度も繰り返す
  2. 別解を貪欲に吸収し、使いこなす
  3. 解答を自分の手で最初から最後まで書いてみる
  4. 計算を軽視しない・完答を目指す

ということですね。

【英語の勉強法】内容分析で重要なのは「paragraph reading」と「Discourse marker」の2つ

英語(センター筆記200/200、リスニング46/50、2次試験112/150)

 

 受験英語において重要なのは単語、文法、多読、音読です。京大の場合は、表現力も必要です。
単語について。僕は高1から『システム英単語Basic
』『システム英単語』を毎晩寝る前に15分から30分ほど心の中で発音しながら紙に書いて覚えていました。高2の後半からは見出し語だけでなく派生語も覚えていました。
 文法も高1から始めました。高1前半は英語があまり得意ではなかったので『基礎英語問題総合演習
』、高1の冬からは『大学入試基礎英語頻出問題総演習
』の構文、文法部分を1日2ページずつ、重要イディオムを1日1ページずつしていました。これらの参考書を覚えれば模試の知識問題やセンター試験の文法問題で満点を狙うことができます。
 単語と文法の両方ともですが、朝起きてすぐに前日の夜にやった内容を、参考書や問題集を見ながら思い出していました。寝ている間に記憶は定着しますから、暗記は寝る前にして、次の日の朝に「覚えたつもりになっていないか」を確かめるのがよいでしょう。僕はこれに加えて、週末にも単語と文法の復習をしていました。
 高1の夏から高2の夏休み前までは毎朝『英文必修問題精講』『基礎英文問題精講』を1日1~2問ペースで全訳していました。和訳の際は1文ずつ「構造分析」してください。「構造分析」とは、文の中の主語はなにか、述語動詞はなにか、それ以外の部分はどのような要素なのかをビジュアル的に明らかにすることです。
  試しに、下の長い英文を構造分析しながら和訳してみます。(出典は医学科1回生の必修科目「基礎医学生物学」の教科書、ESSENTIAL CELL BIOLOGYの前書きです。⇒ESSENTIAL CELL BIOLOGY 京大紅萌会のブログ記事
 We seek to explain, in a way that can be understood even by a reader approaching modern biology for the first time , how the living cell works :to show how the molecules of the cell—especially the protein, DNA, and RNA molecules—cooperate to create this remarkable system that feeds, responds to stimuli, moves, grows, divides, and duplicates itself.
 []は名詞句、節〈〉は形容詞句、節()は副詞句、節を表します。
 We seek to explain, (in a way 〈that can be understood even by a reader 〈approaching modern biology for the first time〉〉) , [how the living cell works ]:to show [how the molecules of the cell—(especially the protein, DNA, and RNA molecules)—cooperate to create this remarkable system 〈that feeds, responds to stimuli, moves, grows, divides, and duplicates itself〉].
訳:我々は、初めて現代の生物学に携わる読者でさえ理解できるような方法で、生きている細胞がどのようにはたらいているのかを説明したい。つまり、餌を食べ、刺激に反応し、動き、成長し、自らを分裂させ、複製するこの注目すべき機構を、細胞の分子—特にタンパク質、DNA、RNAの分子—がどのように協調して作るのかを示したいのである。
上の英文は1度読んだだけでは文構造が分かりません。しかし、上のように構造分析できれば京大の和訳問題よりも簡単です。なぜなら、受験生ならば知っている単語だらけで、難しい文法事項も入っていないからです。構造分析は文法や単語の知識の上で初めて成り立つものなので、まずは文法と単語を固めることが大切です。
  京大入試本番では、受験生が知っているはずの無い単語が下線部に必ず入っています京大が求めているのは、未知の英単語を前後の文脈や全体のテーマから類推する探究心を持つ人だと思います。この「単語の類推」の際に役に立つのが「内容分析」です。内容分析とは、前のセンテンスから後ろのセンテンスへどのように議論が進んでいるのかを分析することです。内容分析で重要なのは「paragraph reading」と「Discourse marker」の2つです。前者は、各パラグラフが何を言っているのか、及び、どのような関係にあるのかを考えながら読むことで、後者は、論の進む方向を示す「談話標識」に注目して読み進めることです。僕が使った問題集は『パラグラフリーディングのストラテジー(3)』(和訳問題が多めなので京大受験生にはお勧めです)と『ディスコースマーカー英文読解
』(こちらの問題集は少し特殊ですが、いい問題集です)の2つです。2つの問題集を何度も繰り返しました。どちらの問題集も、英文の構造分析がある程度できる人でなければ使いこなせません。
 構造分析と内容分析が身についた人は実践あるのみです。毎日英文を読み、訳してください。僕が使ったのは『新こだわって! 国公立二次対策問題集 英語3 英語長文読解 標準 』『新こだわって! 国公立二次対策問題集 英語3 英語長文読解 発展』『京大 英語25ヵ年』などです。レベルがあっていればどんな英文でも和訳の教材になりますので、どんな問題集でもいいと思います。ただし、和訳を頭に思い浮かべるだけではいけません。必ず紙に書いてください。「自然な日本語で表現できるか」も京大入試では問われています。
 また、1つの英文を読み終わったら音読をしてください。その際、できるだけ早口でするのが効果的です。音読のメリットは数多くあり、例えば、
・英文を前から順番に理解する訓練になり、英文を読むスピードが上がる
・構造分析のスピードが飛躍的に上がる
・文章中の単語が覚えやすくなる
・発音問題とリスニングの対策にもなる
などです。
 京大では英作文もあります。英作文の勉強は、時制や主語の決め方、型、重要表現を覚え、問題を解き、添削をしてもらい、問題点を改め、出てきた新しい表現を自分のものにする。この繰り返しです。僕が使ったのは『実戦編 英作文のトレーニング(z会)』『京大 英語25ヵ年』です。模試の過去問もいい練習になります。特に河合塾の京大オープンは解説が詳しいのでお勧めです。
まとめると、「単語と文法→構造分析→内容分析と英作文」の順番で、毎日音読を取り入れて学習するのがいいと思います。もちろん、単語と文法は忘れないように毎日寝る前に暗記しなおすことも重要です。

【国語の勉強法】速く読むよりも深く読むこと

京大医学部合格体験記その4(国語の勉強法) 国語(センター170/200、2次試験73/100)

現代文は読みと書き、そして予備知識に分かれます。

読解力をあげるコツは、問題文を読む時に文と文のつながりを意識することです。接続語や指示語は問いにも結びついていることが多いので要注意。はじめは速く読むよりも深く読むことを心がけてください。練習を続けていけば自然と読むスピードは上がります。また、先に結論よ設問を読むのもいいと思います。議論の終点と、何を解答すればいいかを念頭において文を読むことができるからです。
 記述するにあたって、解答欄に自分の意見を書いてはいけません。本文に書いてあることが全てです。具体的な解答法としては、本文から解答の核となるものを3個以上ピックアップし、本文の流れに合うようにつなげれば骨組みができます。後はその骨組みに本文の内容を肉付けすれば答案完成です。解答する時は、主語と述語が合っていることを確認し、文が長くなりそうだったら、2文に分けることを心がけてください。また、日本語は文末決定型の言語なので、解答の核の中で最も大切なものは解答の最後に書くようにしてください。
 現代文における予備知識とは、西洋と日本の違いなど、評論文でよく出る主題についての知識を言います。それらを知っていれば結論が予想できるようになります。僕は『ルパン三世の合格大作戦
② 語句ェ門』を使っていました。漫画もついているのでわかりやすいです。

 古文は英語と同じで、単語と文法が大切です。単語は、『古文単語ゴロ565―ゴロで覚える
』を高1の時から、模試の前日にまとめて覚えていました。文法は市販の問題集を2~3冊しました。単語と文法がある程度固まったら、学校からもらった文章問題集の問題文を毎週1回全訳していました。京大の古文は現代語訳がメインなので、全訳は大切です。また、京大の古文では、和歌を現代語訳させることもあります。有名な掛詞(秋と飽きなど)をある程度覚えて、どんな語が掛詞になるのかについての感覚を養ってください。

 漢文は返り点の返り方をマスターした後、重要漢字と句型を覚えました。重要漢字は市販の読解問題集の巻末についているまとめを丸暗記していました。句型は漢文必携を何度も音読して暗記しました。漢文も英語と同じく1つの言語なので、音読が有効です。
 センター試験ではスピードが要求されます。だからといっていたずらに速く読んでも点数は上がりません。早い時期から文章を深く読む訓練をするのがいいでしょう。問題を解くときは、選択肢を○△×の3つ(○は正しい、×は誤り、△はどっちかよく分からない)に分けて、△の選択肢と本文を照らし合わせて間違い探しをするのがいいと思います。現代文では文章の順番に問いが並べられているので、「まず問いを読む→その問いが示す傍線部のあたりまで本文を読む→解答する」を繰り返せばいいと思います。古文、漢文では、本文の最後にオチが書いてある可能性があるので、1度文章全体を読んでから問いに答えるほうがいいと思います。

【物理の勉強法】理で最も大切なのは、定義や公式の意味を理解した上で覚える (化学との合計で2次試験175/200)

物理で最も大切なのは、定義や公式の意味を理解した上で覚えることです。公式は必ず証明ができるようになってください。公式の証明には物理の本質が入っています。高1の時は、ほとんど物理と化学の勉強を授業以外にはしていませんでした。高1では、英数国をメインにするのが大切です。高2の夏から、『物理I・II基礎問題精講
』という問題集を解きました(解説があまり詳しくないのですが)。高2の冬休みから『名問の森』を解き始めました。この問題集は入試の標準問題がそろっています。物理の問題集は解説が雑なものが多いのですが、この問題集は解説がわかりやすいので、とてもオススメです。僕は3~4回繰り返しました。『名問の森』で標準問題を解ききる力をつけた後は、『難問題の系統とその解き方物理I・II』も解きましたが、解答が雑です。誰かにすぐに質問できる環境ならばやってもいいと思います(実際僕は3~4回やりました)が、一人では解答が理解できない時もあるでしょう。だから、僕は『難問題の系統とその解き方I・II』よりも、『京大の物理』をオススメします。こちらの方がまだましです。もっとも、医学部以外ならば
名問の森だけで十分だとも思いますが。

京大物理は穴埋め形式なので、はじめに間違えると芋づる式に間違ってしまいます。計算力をつけ、答の次元を確認する癖をつけてください。また、家で問題を解くときに答えだけを書くのではなく記述もすると、自分はどこで間違っているのかが分かりやすくなります。

【化学の勉強法】化学は暗記と計算の両方が大切化学(センター97/100、物理との合計で2次試験175/200)

 

化学は暗記と計算の両方が大切です。まずは理論科学をしっかりと理解してください。Mol計算や酸塩基反応や酸化還元反応などの基本を、安易な丸暗記に頼らないで身に着けてください。高2後半から高3の夏まで僕が使ったのは『化学重要問題集』です。基本から応用までの問題がそろっているいい問題集です。化学は多くの種類の問題を解き、解くスピードを上げることが大切なので、『力をつける化学(z会)』も解いていました。どちらの問題集も3回くらい繰り返して解きました。高3夏からは『化学Ⅰ・Ⅱの新演習』という問題集を解きました。毎日、理論、無機、有機を組み合わせて90分で解いていました。問題集の前から順に単元ごとに問題を解くと、最初の内容を忘れてしまうことがあるので、その対策です。この問題集はなかなか歯ごたえがある良問がそろっているので、実力がついた人にはお勧めです(標準問題が危うい人には苦しい問題集です)。僕は高3夏から1月までで3周しました。ちなみに、化学Ⅰ・Ⅱの新演習の著者は『化学Ⅰ・Ⅱの新研究』という参考書も出版しています。この本は「化学辞典」のようなもので、入試に説明付きで出てくるが高校の教科書に載っていない化学(レドックス・フロー電池やオルトパラ配向性やメタンハイドレートなど)について詳しく解説しています。大学入試という観点では買わなくても支障はないですが、純粋に化学が好きな人は持っていてもいいかもしれません。

  センター後は、物理、化学の2次試験の過去問や模試の過去問を使って、2教科3時間で問題を解いていました。僕はいつも物理を1問25分×3問、化学を12は1問25分×2、34は1問20分×2、合計165分で解き、残り15分で有効数字のミス、化学式と構造式のミス(特に有機化学の水素の数)、単位のミス、計算ミスを確認していました。本番では、解けない問題があっても深追いするのではなく、見直しによって自分が解けた問題の正答率を上げるようにしてください。

【生物の勉強法】 センター生物は間違い探しだ! 生物(センター97/100)

生物は高3の春から始めました。僕は『セミナー生物』『センター試験 生物Iの点数が面白いほどとれる本』の2冊で基礎を固めたあと、『センター生物の過去問』『マーク式総合問題集生物Ⅰ(河合塾シリーズ)』を使って実戦力を付けました。センター生物は知識問題と考察問題と常識問題の3種類に分けられます。その中で最も点数が取りにくいのは意外にも知識問題であり、センター生物で最も重要なのも知識なのです。

  知識問題で得点するためには、(医学部にとって)無意味な情報をたくさん覚えなければなりません。例えば、赤血球と葉緑体とミトコンドリアの大きさの順番や、長日植物と短日植物の分類など、論理的に覚えることができないものが多いのです。しかし、点をとるためには覚えなければなりません。自分でゴロ合わせを作りつつ反復練習しましょう。

  考察問題は苦手だという人と、得意だという人に分かれます。考察問題(遺伝を除く)を解く鍵は2つ。知識と消去法です。 

前者について、いくら「考察」問題といっても、前提となる知識がなければ正答にたどりつけません。例を出してみます。

『葯内における減数分裂においても、胚珠内における減数分裂においても、第1分裂と第2分裂の間には十分な間期がある(2010年本試験)』という選択肢がありました。葯、減数分裂、胚珠、第1分裂、間期という語を知らないとこの問題は解けません。

 後者について、選択肢には明らかにグラフや表と矛盾しているものがあります。まずそれらを消しましょう。次に、数学でいう「対偶」の知識を用いると、選択肢の中には「結局同じことを言っているもの」があることに気がつきます。もし、「5つの選択肢から正しいものを1つ選べ」という問題において、「結局同じことを言っているもの」が2つあれば、それらは必ず間違いの選択肢です。あとは選択肢を1つずつグラフなり表なりと照らし合わせていけばいいのです。初めから、「この実験の意義は何か」等を考えると時間切れになります。センター生物は間違い探しだと思ってください。

遺伝は、覚える内容が少ない代わりに、慣れるまでは何をすればいいのかが全く分からない単元です。逆にいえば、1度理解すれば点取り分野にもなり、満点が狙えます。参考書をただ読んでいるだけでは身に付きません。「セミナー生物」などの問題を何度も解いて慣れることが必要です。

 センター生物には常識問題も少なからずあります。

『適刺激とそれによってもたらされる効果器の反応の組み合わせとして誤っているものを1~5から1つ選べ。

1光ー瞳孔反射

2液体中の化学物質ー唾液の分泌

3血中グルコース濃度の変化ーグルカゴンの分泌

4体の回転ー屈筋反射

5外気温の低下ー皮膚血管の収縮(2010年本試験)』という問題があります。グルカゴンが何者か知らなくても、体が回転している時に筋肉が勝手に動くのかどうかを考えれば、答えは4しかありません。

【地理の勉強法】センターだけだからといって侮るな! センター試験対策

地理の勉強法

地理の勉強法について

掲載を割愛させて頂きます。 京大紅萌会には割愛した具体的なアドバイスも含む合格体験記の完全版があります。
是非一度お立ち寄りください。
京大紅萌会では大学入学共通テスト対策も実施しています。
共通テストで90%以上取得を目指す人・各科目で満点を目指す人お待ちしております!

京大紅萌会代表の石丸先生の教え子である樋口先生(現在京大工学部4回生)はセンター試験理科200点満点(物理100点・化学100点)です。英語、数ⅠA・数ⅡB満点の先生はたくさんおります。京大の2次個別試験の数学で満点をとった先生達もおります。
(京大紅萌会塾長の竹位先生はセンター英語200点満点)

京大を目指して当たり前、大学入学共通テストで高得点とって当たり前の雰囲気で勉強してみませんか?

京大紅萌会へのお問い合わせはコチラ⇒紅萌会お問い合わせフォーム

京大入試で一番大切なこと

京大入試で一番大切なことは自分が今何をするべきかを知り、正しい努力を行うことです。京大合格までのプロセスをきちんと理解している人に相談して、一緒に計画を立ててもらいましょう。ゴールまでの道のりを知らない高校生が、一人で計画を立ててもそれは井の中の蛙です。
計画が間違っているとどんなに勉強してもゴールまで遠回りしてしまいます。

京大紅萌会は京大合格までの計画を立てるのが上手い学習塾です。自分一人で計画を立てる自信がないという人や、周りに適切なアドバイスをしてくれる人がいない人は、一度、京大紅萌会に相談してみてください。

【京大受験生へのアドバイス】模試を3回復習すること!!

 京大の問題形式は非常に独特なので、京大の問題の形式に沿った勉強をすれば自分の実力以上を発揮できます。しかしそれは、基礎学力がしっかりと定着している場合です。まずは、「基本」をこれでもかというくらいに固めてください。そして段階を踏んで京大形式の問題に慣れていってください。きっちり勉強すれば医学部でも合格できます。
僕が受験生のときに実践した「勉強法」をまとめると下のようになります。

 

  • 何度も同じ問題集を解くこと
  • 模試を3回(模試を受けた当日、自分の答案が返ってきたとき、答案を受け取ってから1ヶ月後)復習すること
  • 寝る前に暗記系の科目を集中的に勉強し、朝起きてすぐに確認すること
  • 毎日英文を音読し、英文を書いていたこと
  • 計算力をつけること
    ・毎日7時に起き、0時に寝るというサイクルを崩さなかったこと
  • 毎日朝食を食べていたこと

生活サイクルは体調という要素を通して勉強に間接的に影響します。睡眠時間と朝ごはんは特に大切です。
最後に、受験勉強をしていると様々な迷いが生じるでしょう。しかし、迷っている自分を時間の無駄だと非難する必要はありません。

人間は努力する限り迷うものだ。

受験生はこの言葉を胸にしまって勉強に勤しんでほしいと思います。

その他の合格体験記
京大紅萌会には今回の沢村先生の合格体験記以外にもたくさんの合格体験記があります。京大紅萌会卒業生の合格体験記はもちろんですが、UGIグループ学習塾の合格体験記、紅萌会スタッフの合格体験記も置いてあります。
一部は紅萌会HPで公開していますので、計画を立てる参考、受験勉強の参考にしてください。
紅萌会の合格体験記

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